
Ubie
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Use CasesHealth & FitnessUbie
Ubie株式会社は、生活者向けに提供している、症状検索エンジン「ユビー」のモバイルアプリ版にアプリ内課金機能を実装するにあたり、RevenueCatを導入しました。その結果、開発工数を削減するとともに、スピーディーな課金モデルの検証が可能に。スタートアップ期におけるRevenueCat導入のメリットや今後の展望について、同社 アクセラレーター本部 ブランドコミュニケーションチーム所属の髙原 康生様にお話を伺いました。
── Ubie が抱えていたアプリ内課金機能導入における課題について教えてください。
高原様: アプリに課金機能を導入する際、iOSとAndroidでそれぞれ個別に対応しなくてはならない点が大きな課題でした。自社で開発をする場合はOSごとに仕組みを作り分ける必要があり、、スタートアップである私たちにとっては相当な負担だったんです。加えて、当社ではウェブ版の症状検索エンジン「ユビー」も提供しています。そのため、モバイルアプリとウェブが別々の開発体制になると運用工数もかさむため、非効率だと感じていました。
── 課金機能の実装が御社にとって大きな負担に感じていたのはなぜでしょうか?アサイン以外にもありましたらお教えください。
高原様: 限られた開発リソースを本来のコアサービス開発に集中させたいと考えていたためです。そのため課金機能の実装や運用にかかる工数は極力抑えたいという思いがありました。お客様がユビーをご利用し続けていただくための機能開発が当社の コアになるので、そこにリソースを振り向けるほうが優先度が高かったんです。
── RevenueCatを導入した背景について教えてください。
高原様:ちょうどアプリへの課金機能導入を検討していた頃に、とあるイベントでRevenueCatのご担当者(日本の担当者の方)とお会いする機会があったんです。実装を担当するエンジニア自体はRevenueCatを知っていたのですが、「日本にも担当者がいる」という点までは把握していなかったようで、そこが導入検討のきっかけにもなりました。
──Revenue Catを知ってから、どのように検討を進めましたか?
高原様:まず社内の開発チームに「RevenueCatというサービスがあるらしい」と情報を共有しました。その際、「日本にも担当者がいて、直接やりとりができるらしい」と伝えたところ、実際にミーティングを設定して話を聞いてみたいとなりまして。そこで要件をすり合わせた結果、導入メリットが大きいと判断し、本格的に検証してRevenueCatを使おうという決定に至りました。
── 自社開発ではなくRevenueCatを選んだ理由を教えてください。
高原様:先ほども課題として触れたとおり、iOSとAndroidそれぞれに対応した課金システムを自前で開発・保守するのは、スタートアップにとって大きな負担です。プラットフォーム側の仕様変更に合わせて対応し続ける必要があり、メンテナンスコストも高まります。加えて、課金周りは当社のコア機能ではありません。そこに大きな工数を割くよりも、専門のサービスであるRevenueCatに任せたほう がリソースを有効活用できると判断しました。
──開発にあたり、ドキュメントについてはどのような感想をお持ちですか?
高原様:エンジニア曰く、アプリ側の開発はQuickStartに従ってやれば完了でき、iOS/AndroidそれぞれのStoreの仕様やトラブルシュートについても痒い所に手が届く感じでドキュメントに記載されており、助かったとのことでした。一方、バックエンドの設計については、例えばどこまで自社側でステートを持つべきかなど、結構手探りで進めなければいけないことも多かったとのことで、今後に期待したいですね。まとめると、バックエンド側の開発難易度には課題がありつつも、アプリ側の開発は初見でもドキュメントを見れば問題なく開発できそうという印象です。
── RevenueCat導入による成果はいかがでしたか?
高原様: 一番大きいのは、課金モデルを検証するスピードが格段に上がったことですね。私たちはスクラム開発で1週間単位のスプリントを回しているので、変更やテストをすばやく終えられるかどうかは開発サイクル上とても重要です。RevenueCatを導入したことで、1スプリント内で課金モデルの切り替えとテストが完結し、PDCAを迅速に回せるようになりました。また、自前開発に比べて工数が減ったおかげで、コアサービスの開発にエンジニアを集中できるのも大きなメリットです。
── 具体的にどの程度の工数削減につながりましたか?
高原様: Revenue Cat以外で課金システムを開発していないので、数字としては出していませんが、実感としてはかなり工数が減らせたと思います。開発チームの心配事を一つ減らせたかなとは考えていますね。
── RevenueCatを導入したことで困りごとなどはありましたか?
高原様: いまのところ、運用面で大きく困ったことはないですね。導入時に質問や要望をお伝えして以降、致命的な問題は特に起きていないと認識しています。
── 導入前の期待と導入してみた結果に差はありましたか?
高原様: ほぼ期待どおりでした。プラットフォームごとの対応に振り回されず、リソースを浮かせられる点や、新しい施策をすぐ試せる点はまさにそのとおり。さらに、一定のトランザクションまで無料で使えたのも助かりましたね。小さく始められる安心感がありました。
── 今後、RevenueCatを使ってどのようなことを実現したいですか?
高原様: まずは引き続き、クイックな検証ができる体制を整えたいですね。機能を追加したり新サービスを導入したりするときに、どう価格設定をすかという問題はずっと続きます。競合他社の動向によって価格自体を見直すケースも想定されるので、そのあたりを柔軟に対応しながら進めていきたいですね。
また、今後なんらかのマーケティング投資を行うときには、短期的なROIを見極めつつ費用対効果を測定していく必要があるので、RevenueCatを活用してデータ連携をしっかり行いながら検証していくつもりです。
── RevenueCatに期待する部分があればぜひお教えください。
高原様: いまは生成AIなどの技術の飛躍的な進歩で、環境が刻々と変化しています。すべてを自社だけでキャッチアップするのは難しいので、アプリ内課金や顧客データ管理の最前線でRevenueCatさんが最新情報を取り入れ、使いやすいプロダクトを更新し続けていただけると非常に助かります。
── どのような企業にRevenueCatをおすすめしたいですか?
高原様: まずは、立ち上げフェーズのスタートアップですね。限られたリソースのなかで素早く検証したい場合、RevenueCatは非常に役立つと思います。スタートアップの場合、コア事業に集中するためにも周辺領域の開発は効率化が欠かせませんから。
また、大企業でも、新機能の追加や新規事業の立ち上げではスピード感が重要になるのではないでしょうか。自社でイチから課金システムをつくるより、RevenueCatを活用してすぐに市場へ投入し、その後の改善を素早く回していける点は大いに魅力だと感じます。